この漢字。なんて読むか解りますか?
野球好きな方なら瞬時に「なにクソたましい」でしょ?とお答えになるでしょう。
そうです。
この言葉は、決して暴走族の落書き文字などではなく、
言わずと知れた、現・東京ヤクルトスワローズの岩村明憲選手の座右の銘なのです。
実は僕も、この言葉と「一期一会」が座右の銘でもあります。
ここでもう一つ質問。
それではこの「何苦楚魂」には、一体どういった意味があるか分かりますか?
答えは…
『人生は何ごとも苦しい時が自分の基礎(楚)を作るのだ。』
という、とってもとっ…ても深い意味があるのです。
なぜ今回、唐突にもこんなコラムを載せたかと言いますと、それは今回分の「選手の軌跡」を読んで「深く想うこと」があったからです。
選手の想いや決意に、僕がとやかく言う筋合いも資格もありません。
ただ、これだけはどうしても言わずにいられなかったのです。
今回、3ヶ月という短い(長いと感じる子もいるかも)期間の中で、自分自身が決め、自分自身に課せた目標を達成できた子は10名いました。
と、言うことは目標を達成できなかった子は9名いると言うことです。
その9名の子は、自分に厳しい評価をしているのか?それとも本当に出来なかったのか…
それは僕には分かりません。
そして、達成できなかったことを責める気もありませんし、達成できなかったことが悪いと言うことでもありません。
しかし。 一つだけ首を傾げたくなることがあります。
なぜ、達成できなかった子たちは、達成できなかった目標を「もう一度クリアしよう!!」と再チャレンジせず、さらり…と新しい目標を掲げたのでしょうか?
3ヶ月前にあれほど「やるぞ!!」と心に決めた目標が達成できなかったのに、それをクリアしようともせず、乗り越える強い気持ちも持たず、また次の新たな目標を掲ることに…
悔しくはないのでしょうか?
これはまさに、監督や各コーチの言葉そのものだと思います。
「勝たなきゃ次はない」「勝つからこそ次がある」のです。
男の子なら簡単に諦めてはダメです。勝つまでヤルんです。勝つまで挑むんです。
壁は回り道をするものではありません。どんなに苦しくても乗り越えるためにあるのです。
そして、その壁は高ければ高いほど…乗り越えたときの充実感と達成感は大きいのです。
それが本当の… 「なにくそ魂」 です。
野球に限らず、人生において「苦境」や「壁」はたくさんあります。
それを全て乗り越えていくこと。それら全てに勝つことは、口で言うほど容易いことではありません。
しかし、それらを少しずつ…
例えばこの「3ヶ月間の軌跡」のように、小さな目標から少しずつ…少しずつ…
短いスパンの中で達成し続けてゆけば、いつの日か君たちが後ろを振り向いた時、そこには壮大な山頂から見下ろす、素晴らしい景色が広がるはずです。
『千里の道も一歩から』
焦らず… 自分を必要以上に追い込まず…
人との戦いの前に、先ずは自分との戦いに勝つことです。
自分の歩幅で 「今の自分に出来る」 ことを少しずつ。確実に。
クリアしていって下さい。
さぁ!! 日本選手権大会まで、あと1ヶ月ちょい!!
君たちの 「なにくそ魂」 を見せてくれ!!