事務局長賞|2018年度・第2期|本森唯人

事務局長賞

受賞者:本森唯人(初)

選考期間

平成30年1月1日~
平成30年3月31日の3ヶ月間

授賞の決め手となった理由を教えて下さい。

受賞の決め手。それは2つある。

一つは目まぐるしいほど「太く」「たくましく」なった、お前の足腰。

冬を迎えるまでは、正直、ヘロヘロで…弱々しいケツと太ももだった。

こんなヘロっちい下半身で、マウンドに上がる気か?!と、腹立だしくも感じた。

 

この冬、ワシはお前に敢えて厳しい言葉をかけた。

「オトコなら、ちいと性根みしてみいや。何くそ!思うて、がむしゃらになって、結果を出してみい。結果を出してからその白い歯みせや」と。

 

この言葉が悔しかったんか、自分自身に歯がゆさを感じたんか…

このひと冬で、お前の下半身は別人のように太く!逞しく!生まれ変わった。

成長期とはいえ、中学生球児がたったひと冬で、ここまでケツと太ももをパンパンに仕上げてくるには、並大抵の努力や根性では成し得ることは出来ない。

死ぬほど食い、死ぬほど走り、死ぬほど自分に厳しく向き合ったんだと思う。

それくらい、お前の努力や悔しさは相当のモノだったんだと思う。

それはその「ケツ」と「もも」が立派に「結果」として証明してくれた。

 

ええか?唯人。

「結果」とは、野球のプレーや好成績だけが全てじゃない。

自分の弱さ。自分の甘さ。自分の足りないところ。から目をそらさず、ちゃんと受け入れ、ちゃんと向き合い、そしてその困難や壁から決して逃げない強さ。

克服すること。克服する勇気。

それさえあれば、必ず全ての歯車が動き出す。一つの歯車が噛めば、全ての歯車が不思議なほど回ってゆく。

歯車が回ってゆけば、今まで見えなかった様々な結果が現れ、その大小様々な結果が、やがてお前に「勇気」と「達成感」を教えてくれる。

 

お前の歯車は、きっとその太く逞しくなった「ケツ」と「もも」が、お前に素晴らしい景色を見せてくれる。

それを信じて。頑張れ!

最後に、この選手へのメッセージをお願いします。

さっきワシは受賞の決め手は2つある。と言った。

最後の一つはやっぱりお前の「笑顔」じゃと思う。

今までのお前は「無理して」笑っていた。

決してお前の自慢の「もっちゃんスマイル」じゃなかった。

 

お前は誰が見ても、誰が評しても口を揃えて言えるほど「素直」で「真面目」で「優しい」ヤツということ。

ゆえに、その素直さと優しさが時にお前を苦しめるときがある。

それは他人の助言や教えを「全てを真正面」で取り入れ、そしてお前は…人にも、自分にも優しすぎる性格であるということ。

 

これまでのお前は、何をやっても野球の結果が出ず、試合に出る機会も減り…

それでもお前は賢い子だから、一生懸命「無理して笑って」いた。

お前は真面目で優しい子だから。

笑いたくなくても、無理してニコニコ笑っていた。

 

だからワシは敢えて「男ならいつまでもヘラヘラ笑うな!」と厳しく突き放した。

この冬、お前はようやく自分と真剣に向き合い、孤独な冬練を「白い歯を見せずに」黙々とやり通した。

 

唯人。自信とは読んで字のごとく、「おのれ(自)」を「信じる」ことをいう。

お前はこの冬、自分に厳しく向き合うことで、何かを得たんだと思う。

 

だから今… ええ笑顔になっとるど。

ようやくあの「もっちゃんスマイル」が戻ってきた。

 

お前に決めた二つ目の理由。

それは、お前に本当の笑顔が戻ってきたこと。

 

とはいえ、それくらいでプレーの結果がすぐ出るとは限らない。

もしかしたら…出場機会も少ないかも知れない。

それでも!もっちゃん。

この冬、学んだ大事なことを忘れるな。

そして、その太く逞しく鍛え上げられた「ケツ」と「もも」に自信を持て!

 

おっしゃ~もっちゃん! まぁ~だ、まだやるで!