【コラム】弱気は最大の敵

いよいよ球児たちが目指してきた「最高のナツ」である、日本選手権中国大会の幕が切って落とされた!

長かった2年半… 最高の仲間と、最高の時間を過ごした2年半…

 

その全ての「答え」が、いよいよこの大会で「結果」となり、君たちに「なにか」を教えてくれるだろう…

 

その「なにか」は、君たちにしか解らない。

そして、君たちにしか分かち合えない「最高の財産」になると思う。

 

その答えを探しに… 今、29期生たちが”最後のナツ”に挑む。

 

次週の相手は、秋・春連覇の最強にして最大の敵、紫色の長州軍団である。

普通に考えて「今のまま」では、まず、この強敵相手に金星を挙げることは不可能に近いであろう。

 

ここから先は、選手たちの技量や、勝ちたい!という気持ちだけで勝てるほど生易しいものではない。

戦う前に、この言葉を使うには、少々不謹慎な気もするが、敢えて言わせていただこう。

 

君たちが「奇跡」を起こすには、君たち以外の「チカラ」が必ず必要になってくる。

 

我々サポーターが「チーム」のためにできる、最低限でもあり、最高のチカラとは一体なにか…?

それは「声援」という、最大の武器を、君たちに届けることであろう。

 

広島瀬戸内という、小さな島のチームが「ひとつ」になるためには、選手以外のチカラが一つにならないと絶対に「奇跡」は起こらない。

一年生や二年生といった、現役家庭の「ひとつ」はもちろんのこと、「ここぞ!」という勝負事には、OBのチカラも時には必要になってくる。

 

5月27日は、津田恒実メモリアルスタジアムの三塁側スタンドを、真っ青なシャークスブルーで染めてくれることを心から願っている。

 

さぁ行こう! 神宮へ!

さぁ行こう! 君たちの「答え合わせ」に!

 

なんの巡り合わせか…

5/27、君たちが戦う「あの場所」には、その「答え」を見つけた、最高の野球人が眠る「聖なる地」でもある。

 

弱気は最大の敵

 

この言葉は、まさに「今の君たち」に一番必要な言葉で…

今の君たちだけに、用意された「最高のアドバイス」だと… 僕は思っている。

 

さぁ行こう! 神宮へ!

さぁ行こう! 君たちの「壁」を越える旅へと…

 

この大会で戦うチームは、どのチームも、実力は君たちより遥かに上のチームばかり…

だったらもう… なにも怖いものなんてないじゃないか…

君たちに「失うモノ」なんて、なに一つとしてない

 

あるものは…

苦しいときも辛いときも、この2年間、君たちと共に汗を流した、最高の「仲間」たちと…

苦しいときも辛いときも、この2年間、君たちを、心の底から信じてくれた、最高の「指導者」と…

そして何より…

誰よりも君たちを理解し、そして君たちの全てを支えてくれた、最高の「親御さん」との…

 

かけがえのない「時間」と「絆」がある限り…

君たちには「失うモノ」なんて、なに一つとしてない!

 

君たちは、その2つを信じて…

そして、その2つに出逢えたことを、心から感謝し…

 

君たちが学んだ「瀬戸内野球」を、この大会で思う存分発揮してほしい。

この大会は「そのため」に用意された大会なのだから…

 

そして… そして必ず! 「勝って」この人たちに恩返しをしてほしい。

 

何点取られてもいい…

何度三振してもいい…

何度エラーしたって、いいじゃないか。

 

心が折れそうになったときは、まず一番最初にグランドを見渡して、ここまで共に戦ってきた「仲間たち」の汗を見ろ。

心が挫けそうになったときは、自分たちのために一生懸命声を枯らし、賢明にファウルボールを追いかけてくれる「後輩たち」の姿を見ろ。

 

自分に自信が持てなくなったときは、ここまで自分を信じ、自分たちを使ってくれた「指導者たち」の目を見ろ。

声が小さくなりかけたときは、三塁側スタンドで、自分たちより大きな声で、一生懸命声援を送ってくれる多くの「保護者たち」の姿を見ろ。

 

そして…

 

もうダメだ…と勝負を諦めかけたり、気持ちや心が弱くなりかけたときは…

 

この球場で眠り… 幾度となく「弱い自分」に討ち勝ってきた、津田恒実さんの「声」を聴け…

 

弱気は最大の敵

 

その言葉が君たちの胸に響いたとき… 君たちは絶対に負けることはない!

 

令和5年5月27日(土) 津田恒実メモリアルスタジアム

この日はきっと、君たちにとって、一生忘れられない「奇跡」が起きる…

そして君たちにとって、いつまでも忘れられない「最高のナツ」が訪れることを…

 

僕は、遠い東京の空の下から… 君たちの「勝利する姿」を心の底から信じている…

 

一日でも長く… そして一秒でも長く… 君たちと「最高のナツ」を過ごせることを心の底から願っている。

 

2023年5月21日 | カテゴリー :